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【滋賀県大津市】西教寺

2012年7月27日〜29日にかけて琵琶湖一周旅行をした際の写真。
【三日目】滋賀県大津市坂本・西教寺。

琵琶湖一周ツアー・最終日、最初の目的地は天台真盛宗西教寺。
聖徳太子が創建し、平安時代に延暦寺中興の祖・良源が、
続いて横川の源信が庵を結んで修行道場としたと伝えられています。

明智光秀夫妻の菩提寺として知られていますが、
Twitterで「大谷吉継の母が寄進した伏見城の客殿がある」とお聞きし
気になってツアーに組み込んでもらいました。

ちなみに、裏手の駐車場から入ったので総門などは撮影していません。
境内は非常に広いため、じっくり見るには時間が足りませんでした。

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■鐘楼



明智光秀が寄進した坂本城の陣鐘が収められている鐘楼。
構造は袴腰付、入母屋造の本瓦葺。
蟇股には猿の彫刻や籠彫の木などが配され、
細部にわたって精巧な意匠が施されています。

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■石灯籠



重要文化財の鎌倉時代の石灯籠(複製)。
基礎、竿石、中台、火袋、笠と受花、宝珠とすべての形が整った優品で、
本物は文化庁の指導によって現在収蔵庫に収められているそうです。

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■大本坊



1571年、織田信長の比叡山焼き討ちによって西教寺が全焼すると、
明智光秀は西教寺を菩提寺と定め、寺の復興・再建に心血を注ぎました。
その際、坂本城の陣屋を寄進したものが大本坊であると言われています。

現在の建物は昭和33年に改築されたもので、
昭和の木造建築物としては滋賀県最大級。
明智光秀と熈子夫人の木像が安置されています。
この日はなにか集会のようなものが開かれていたので木像は見られず。

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■渡り廊下



大本坊から本堂に渡るための渡り廊下。



本堂側から大本坊側を眺めたもの。

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■本堂



桁行七間、梁間六間、総欅入母屋造りの本堂で、江戸時代に落成。
用材は紀州徳川家からの寄進されたもので重要文化財に指定されています。
欄間や須弥壇はすべて欅の素木造りで、
江戸初期の特色を表す豪華な装飾が施されています。 



軒下からははっきりとした組物が見えます。
瓦屋根には猿などが配されているようですが角度的によくわからず。



本堂の中は自由に拝観できました。
内陣には重要文化財の本尊・丈六阿弥陀如来が安置されています。



右手が本堂、左手が客殿で、間に枯山水の庭があります。

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■本堂と客殿の間にある庭



本堂と客殿の間にあった小さな枯山水の庭園。



右手前側が客殿、左側が本堂。

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■客殿



大谷吉継の母と山中長俊の内室が壇越となり、
慶長3年に伏見城の旧殿を移したものと言われています。

客殿は書庫、茶室、八畳の間と多くの室があり、
上座の間の床・棚は古式を遺して障壁画も完備した非常に優秀な建築で、
貴重な桃山時代の様式を今に伝える建物でもあります。

伏見城の建物の移築と伝わる建築物は数ありますが、
この建物には柱や長押などに裂け目や接いだ痕が見られることや、
室内設備が非常に古い建築様式をとっていることなどからして、
慶長大地震で崩壊した伏見城の建物でほぼ間違いないと言われています。



内部はガラス越しに見学できますが撮影不可。
狩野永徳の筆によるものと言われる
襖絵、壁、腰障子などが惜しげも無くふんだんに用いられており、
桃山時代当時の美しさは壮麗の一言だったのではないかと想像できます。

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西教寺客殿庭園




江戸初期の作園で、造園者は伝・小堀遠州。



裏山の斜面を比叡の山並みに、中央の池泉を琵琶湖に見立て、
中央には出島や岩島を配した蓬莱石組みの美しい庭園です。



池の傍らにある茶の間。

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■本堂大棟獅子口



廊下に飾られていた獅子口。
菊だと思いますが、向日葵に見えます。

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書院庭園



西教寺には客殿庭園のほかにもいくつかの庭があり、
それぞれが石や池泉などを配した美しい造園です。

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■龍の石像



納骨堂の前あたりで見つけた龍の石像。
全長50cmぐらいでしょうか。
お地蔵様かと思って近づいたらトボけた顔の龍でびっくりしました。



「にゃーん」と猫のポーズをキメてるようにしか見えない。
特に由来なども書いてなくて本当に謎の石像です。

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■明智光秀の妻・煕子の墓



明智光秀の糟糠の妻として有名な妻木煕子の墓。
細川ガラシャら光秀の主だった子息たちの母親にあたり、
1576年、本能寺の変の6年前に亡くなっています。

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■松尾芭蕉の句碑



月さびよ 明智が妻の 咄せむ

松尾芭蕉が旅の途中で島崎又玄という者の家に泊まったおり、
又玄の妻女による貧しくも健気な振る舞い「明智が妻」を思い起こし、
もてなしの礼にと詠んだ句であると言われています。

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■明智光秀とその一族の墓



本能寺の変のあと、山崎の合戦に破れて非業の最後をとげた光秀は
明智一族とともに西教寺に葬られました。
のちに坂本城の城門の一つも移されたと伝えられています。

墓石には
秀岳宗光大禅定門 南無阿弥陀仏 天正十壬午年六月十三日
という文字が刻まれていました。



西教寺は光秀とその一門の菩提を弔うため、
毎年6月14日に光秀忌を営んでいます。

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